MA/SFA/CRM公開日 2025.02.10 / 更新日 2026.10.28

人材紹介システム・CRM比較10選|専用型と汎用型の選び方【2026】

監修:髙山 博樹(ナウビレッジ株式会社 取締役CGO)

Summaryこの記事の要約

  • 紹介業務の型をすぐにそろえたいなら専用システム、集客から成約までを一つの仕組みで追いたいならHubSpotなどの汎用CRMが候補になります。
  • 比べるときは会社の規模より、実際に使う人数や拠点の数、CAとRAをどう分けているかを見てください。
  • 月額だけで比べると見誤ります。設定・移行・連携・運用の支援まで含めた総額で比べましょう。
  • HubSpotは1シート月額2,400円から使えますが(Sales Hub Starter・月払い、2026年10月13日時点の公式料金)、人材紹介向けの構築は別にかかります。
目次

人材紹介システム(人材紹介管理システム・人材紹介CRM)とは、求職者・求人企業・求人・選考の情報をつなぎ、紹介業務を管理するためのシステムです。選ぶ際は、まず次の3種類のどれが自社に合うかを決めると、候補を絞りやすくなります。

種類 向いている会社
人材紹介の専用システム(PORTERS Agent、キャリアプラスなど) 推薦・選考・帳票など紹介業務の手順を、用意された機能で早くそろえたい会社
汎用CRMを人材紹介向けに設定(HubSpot、Salesforceなど) 求職者の集客から成約までを一つの仕組みで追い、マーケティングや営業の仕組みと合わせて使いたい会社
自社開発・業務アプリで作る(kintoneなど) 独自の業務や管理項目が多く、作り込みと保守を担える体制がある会社

掲載している料金・機能は、2026年10月時点で各社の公式サイトで確認した内容です(確認日は表の下と参考資料に記載)。

本記事は、人材業界のマーケティング支援150社以上(2026年10月時点)の実績を持つ、HubSpot Diamond Partnerのナウビレッジ株式会社が作成しています。HubSpot導入支援と拡張アプリを提供する立場から、専用システムを残す選択肢も含めて比較します。

「既存CRMが使われていない」「費用が増えている」という場合も、すぐに買い替えを決める必要はありません。入力項目や運用ルールの見直しで改善することもあります。本記事では、10製品の特徴・公開料金と、規模や課題に応じた比較の進め方を紹介します。

150社以上の人材企業の支援実績

システム選び、最適解を知らないまま進めていませんか。

ご相談の段階で、貴社に合うものをお伝えします。

無料で相談する

1.人材紹介管理システムとCRMの違い

人材紹介管理システムは紹介業務に特化した仕組みで、CRMはさまざまな業種の顧客情報や営業活動を管理する仕組みです。 どちらも求職者や求人企業の情報を管理できますが、紹介業務に必要な機能が最初から用意されているか、自社向けに設定・拡張するかが主な違いです。

人材紹介管理システムでは、「求職者を登録する」「条件に合う求人を探す」「企業に推薦する」「選考結果を記録する」といった日々の業務に沿って、画面や管理項目が用意されています。紹介業務を共通の手順で進めたい場合に検討しやすい選択肢です。

一方、CRMの基本機能は、顧客の連絡先や対応履歴、営業案件の進捗などの管理です。人材紹介で使う場合は、「顧客」を求職者や求人企業として扱い、求人や応募ごとの選考状況を管理できるように設定します。営業支援やマーケティングの機能を組み合わせれば、求職者の獲得から紹介後のフォローまで、複数の部門で同じ情報を使える仕組みを作れます。

例えば、一人の求職者が複数の求人に応募した場合、専用システムでは応募先ごとの選考管理が用意されている製品を選べます。汎用CRMでは、求職者と応募先を結び付け、それぞれの選考状況を記録する仕組みを設計します。

業務別に見る、対応できることの違い

求人とのマッチングや推薦状の作成など、紹介業務に特有の機能を重視するなら専用システムが候補になります。 CRMで同じ業務を行う場合は、設定や追加アプリが必要かを確認しましょう。

業務 人材紹介管理システム(業界特化型) CRM(汎用型)
求職者・求人企業の基本情報を管理する ○ △ 人材紹介向けの項目を設定
電話・メール・面談などの対応履歴を共有する ○ ○
求人情報を登録・更新する ○ △ 求人を管理する仕組みを設定
求職者と応募求人を結び付け、選考を管理する ○ △ 応募ごとの進捗管理を設計
希望条件と求人条件を照合する専用マッチング △ 製品により条件・方式が異なる × 専用機能は追加アプリ・開発等を検討
人材紹介向けの求人票・推薦状を出力する △ 対応帳票は製品による × 専用帳票は追加アプリ・開発等を検討
成約・売上の情報を集計する ○ △ 紹介手数料などの項目を設定
求職者にメールを一斉配信する △ 配信数・オプションを確認 △ プラン・配信機能を確認
状況に応じて連絡を自動化し、休眠求職者を掘り起こす △ MA機能・外部連携を確認 △ MA機能・外部連携を確認

※○は対応機能を備える製品あり、△はプラン・設定・オプション次第で対応できる、×は汎用CRMの基本機能に人材紹介専用の機能を想定していないことを示します。×でも追加アプリや開発で対応できる場合があります。製品ごとに機能が異なるため、選定の目安としてご覧ください。

参考:キャリアプラスの機能・HubSpotのCRM機能・人材紹介向け拡張アプリの機能。

専用システムでもメール配信ができる製品があり、CRMでも人材紹介向けの機能を用意したサービスがあります。分類だけで判断せず、必要な業務が標準機能でできるか、追加の設定や契約が必要かを比べましょう。

2.人材紹介管理システム・CRM10選の比較表

推薦・選考管理を標準機能でそろえるなら業界特化型、集客や営業も含めて自社の業務に合わせるなら汎用CRMが主な候補です。 管理画面や業務の流れを自社で作りたい場合は、kintoneのような業務アプリ基盤も選択肢になります。

kintoneとHubSpotの違いは「HubSpotとkintoneの比較」で比べています。

製品・種類・規模・料金の早見表

製品 種類 向く規模 料金の入口
PORTERS Agent 業界特化型 少人数〜複数チーム 月額15,000円〜/人(税抜)
キャリアプラス 業界特化型 少人数〜複数チーム 個別見積もり
マッチングッド 業界特化型 少人数〜成長期 月額22,000円〜(税込)
AGENT LINK 業界特化型 少人数〜数十名 基本使用料+ID料
Zoho Recruit 業界特化型 少人数〜成長期 無料プランあり
Empro 業界特化型 少人数〜成長期 月額10,000円/ID
Recruit CRM 業界特化型 少人数〜複数チーム 有料・ユーザー課金
HubSpot 汎用CRM 少人数〜複数部門 無料あり/有料月額2,400円〜/シート
Salesforce 汎用CRM 複数拠点・部門 月額3,000円/人
kintone 業務アプリ基盤 少人数〜複数部門 月額1,800円/人(税抜)

※「業界特化型」は人材紹介管理システムを指します。「向く規模」は編集上の選定目安で、対応できる規模を限定するものではありません。掲載順は順位ではありません。料金の入口は初期費用・追加機能を含む総額ではなく、HubSpotはSales Hub Starter、SalesforceはStarter Suite、kintoneはスタンダードの例です。

※料金確認日:HubSpot・Recruit CRMは2026年10月13日、Salesforceは10月8日、その他は10月7日。税込・税抜は明記したもの以外、契約時に確認してください。各社の公式出典と課金条件は下表にまとめています。

初期費用・課金条件の詳細

製品 課金条件・追加費用の確認点 公式出典
PORTERS Agent 初期100,000円~、月額15,000円~/ユーザー(税抜)。公式LPに11ID以降7,500円/IDの記載。追加オプション等は別途確認 料金・公式LP
キャリアプラス 初期費用+アカウントごとの月額+オプション。金額は問い合わせ。1アカウントから契約可能 料金FAQ
マッチングッド 紹介料金ページに初期費用無料、月額22,000円(税込)~。プランで変動。必要ID数とオプションを含む総額は見積もりで確認 紹介向け料金
AGENT LINK 月定額の基本使用料+一人あたりのID料。金額・現行契約条件は提供元へ確認 料金
Zoho Recruit 無料プランあり(有効求人1件)。有料は採用担当者単位で月間・年間払い。円建ての最新額は公式料金ページで確認 料金
Empro 初期100,000円、月額10,000円/ID。最低契約期間12か月。税の扱いは見積もりで確認。ID数で単価が変わる場合あり 料金
Recruit CRM Pro・Business・Enterpriseのユーザー単位の有料プラン。月払い・年払いで料金が異なる。利用する通貨・支払周期を選び、税・追加クレジットを含む見積もりを取得 公式料金
HubSpot 無料ツールは2ユーザーまで。Sales Hub Starterの通常料金は月額2,400円〜/シート(月払い)。割引表示と区別。必要なHub・プラン・シート・人材紹介向け構築費は別途検討。税の扱いは契約時に確認 Sales Hub料金
Salesforce Starter Suite:月額3,000円/ユーザー(月払いまたは年払い)。税の扱いは契約時に確認。人材紹介向け設計・追加製品等は別途 販売価格
kintone スタンダードは月額1,800円/ユーザー(税抜)、最小10ユーザー。ライセンスの初期費用無料。構築・プラグイン等は別途 料金

※SalesforceのStarter Suiteは月払いまたは年払いで、同社のほかの有料プランは年間契約です。無料プランや入口の料金で人材紹介業務のすべてに対応できるとは限りません。利用人数・必要な機能・契約期間をそろえて総額を比べてください。

専用システムを比較するときの見方

PORTERS Agent・キャリアプラス・マッチングッドでは、自社の推薦から成約までの流れを再現して比較しましょう。標準機能で対応できる範囲と、自社サイト連携やメール・LINE連携などで追加費用が発生する範囲を分けると、見積もりを比べやすくなります。例えば、キャリアプラスのWeb連携やAPI連携は、公式製品紹介でオプションとして案内されています。キャリアプラス製品紹介

AGENT LINKは、求職者・求人・企業・選考進捗の基本管理を中心に検討する候補です。現在利用している求人媒体との入出力やセキュリティ要件は、現行仕様をデモで確認してください。AGENT LINK機能紹介

Zoho Recruitは、利用プランごとに有効求人数や自動化などの範囲が異なります。公式ページには、日本データセンターと英語版資料の機能に差異が生じる可能性も記載されているため、日本で使う環境の評価版で確認しましょう。Zoho Recruit料金・機能

汎用のCRMとして比べる場合の、HubSpotとZoho CRMの違いは「HubSpotとZoho CRMの比較」でまとめています。

Emproは、紹介管理とメール・LINEでの追客をまとめたい場合の比較候補です。公式サイトにはAI機能のβ版表記や、一部の取り込み機能が開発中との記載もあります。導入時に利用できる機能と今後の予定を区別してください。Empro公式サイト

Recruit CRMは、人材紹介会社向けに候補者・求人・顧客の情報と選考の流れをまとめるATS・CRMです。少人数で始める場合も、チームを拡大する場合も、必要な管理・連携機能を備えるプランを比較します。日本語の操作・支援体制や、国内で使う求人媒体との連携はデモで確認しましょう。公式機能・公式料金(2026年10月13日確認)。

汎用CRM・業務アプリを比較するときの見方

HubSpot・Salesforce・kintoneでは、求人や選考をどのようなデータ構造で管理するかを先に決めます。標準機能、設定による対応、追加アプリ、開発が必要な対応を分けて比較しましょう。

HubSpotは後述する集客・営業の連携、Salesforceは必要な管理・拡張機能を備えるプランの選定、kintoneはアプリを作成・保守する担当者の確保が検討のポイントです。kintoneで外部サービス連携やプラグインを使う場合は、スタンダードまたはワイドの条件を確認してください。Salesforce販売価格・kintone料金

150社以上の人材企業の支援実績

システム選び、最適解を知らないまま進めていませんか。

ご相談の段階で、貴社に合うものをお伝えします。

無料で相談する

3.規模別のおすすめと選び方

規模別に選ぶときは、会社全体の従業員数よりも、実際の利用人数とCA・RAの分業、拠点間で共有する業務を基準にします。CA(求職者対応)・RA(求人企業対応)だけでなく、マーケティングや管理部門が何を閲覧・更新するかも整理しましょう。

少人数・単一チーム:必要な業務を無理なく回せることを優先

少人数なら、推薦・選考を標準機能で進められる専用製品から比較すると、導入後の運用を具体的に考えやすくなります。

キャリアプラス、PORTERS Agent、マッチングッド、AGENT LINKなどの専用製品を候補に、求職者登録から推薦、選考更新までの操作を確かめます。Zoho Recruitの無料プランは試行の候補ですが、有効求人1件という制約があるため、本運用に必要な条件は有料プランを含めて判断します。

少人数でも、基本料金・最低契約人数・最低契約期間によって負担は変わります。kintoneのスタンダードは最小10ユーザーのため、実際の利用人数と契約人数が一致するか確認が必要です。

複数チームへ拡大する段階:担当者間の引き継ぎと業務の統一を優先

複数チームで使うなら、担当者が変わっても対応履歴を引き継げて、入力・集計のルールを統一できる製品を選びましょう。

CAとRAが分かれたり、担当者の異動が増えたりすると、対応履歴や求人情報の更新漏れが課題になります。専用システムで入力・進捗のルールをそろえる方法と、HubSpotなどで部門横断の情報管理を設計する方法を比較しましょう。LINEやメールでの継続的な連絡が主課題なら、EmproのようなCRM・MA一体型も候補です。

デモでは、担当変更後に過去の面談や推薦履歴を追えるか、連絡停止の情報が全チームに伝わるか、失注・辞退理由を同じ定義で集計できるかを確認します。

複数拠点・部門を持つ組織:権限・連携・移行を含めて比較

複数拠点・部門で使うなら、情報の共有範囲と権限を決め、外部連携やデータ移行まで含めて比較することが重要です。

専用システムに必要な外部連携を加える案と、HubSpot・Salesforceなどを中心に構築する案を比較します。社内で業務アプリの改善を続ける体制がある場合は、kintoneも候補です。規模が大きいという理由だけで、特定の製品に決める必要はありません。

拠点間でどこまで求人・求職者情報を共有するか、管理職が見る数字をどう統一するか、既存の会計・請求・求人媒体との連携をどこまで残すかが判断材料です。既存システムの課題が一部の機能に限られるなら、全面移行と部分的な連携の両方を検討しましょう。

4.費用はライセンス・導入・構築・運用を分けて比較する

費用は月額の入口価格だけでなく、ライセンス・初期導入・構築・運用の範囲をそろえた総額で比較することが大切です。見積もりは、必要な機能・利用人数・契約期間・移行範囲をそろえて依頼しましょう。

費用の区分 含めて確認するもの 主な変動要因
ライセンス・サービス利用料 基本料金、ユーザー・シート、追加機能、データ容量 利用人数、プラン、配信対象数、利用量
製品提供元の導入支援費 操作・導入の支援など、契約に含まれる内容 製品・プラン、必須か任意か、支援範囲
パートナー等の構築費 業務整理、設計、設定、データ移行、連携、研修 関係する部署の数、連携するツールの数、移行するデータの量、追加開発の有無
運用支援費 問い合わせ対応、設定変更、レポート改善、管理者支援 対応業務、作業量、定例の頻度、社内で担う範囲

HubSpotでは、ライセンスを選ぶ際にHub・プラン・シート数に加え、Marketing Hubのマーケティングコンタクト数なども確認します。

Professional・Enterpriseの導入支援は、HubSpot公式かパートナーのどちらかで受けます。パートナーに導入支援を依頼する場合、HubSpot公式の導入支援費はかかりません。 パートナーへの支援費用は、依頼する設定・構築・データ移行などの内容に応じて見積もられます。

5.人材紹介CRMとしてHubSpotが向くケース・慎重に検討したいケース

求職者の集客と、その後の面談・選考の情報をまとめて管理したい会社には、HubSpotが選択肢になります。 例えば、広告経由で登録した求職者について、「面談につながったか」「どの求人に応募したか」「成約したか」を同じ仕組みで追えるようにします。

これにより、マーケティング担当は登録者数だけでなく、成約につながった集客経路も確認しやすくなります。CAは求職者とのやり取りを引き継ぎやすくなり、営業責任者は面談から成約までのどこで対応が滞っているかを把握できます。こうした使い方を実現するには、各部門が入力する情報と、集計する指標をそろえておくことが大切です。

新しい求職者の獲得だけでなく、過去の登録者の掘り起こしにも使える

HubSpotは、新しい求職者を集めるだけでなく、過去に登録した求職者を掘り起こす仕組みも作れます。 登録経路・面談の記録・希望条件・最後に連絡した日が同じ場所に残るため、「1年以上連絡していない」「希望職種が営業」といった条件で求職者を絞り込めます。

絞り込んだ求職者には、新着求人の案内や近況確認のメールを自動で送り、開封やクリック、返信があった人を担当CAに知らせることができます。転職の時期が合わなかった人や、面談後に連絡が途絶えた人を、もう一度面談につなげる流れです。新たに広告費をかけずに面談数を増やせる点は、集客の機能を持つHubSpotならではの使い方です。メールの自動配信にはMarketing Hubの機能を使い、使える範囲は契約するプランで異なります。

求職者・求人・選考をどう管理するかを決める

HubSpotには、人や企業の情報、やり取りの履歴、営業案件を管理する機能があります。人材紹介で使う際は、それらを自社の紹介業務に合わせて設定します。

例えば、一人の求職者が複数の求人に応募する場合、求職者の情報だけでは応募先ごとの選考状況を管理できません。「求職者」「求人」「応募・選考」をそれぞれ記録し、どの情報を結び付けるかを決める必要があります。まずは、次のように日々の業務で扱う情報を書き出すと整理しやすくなります。

日々の業務 HubSpotで管理したい情報
求職者と面談する 職歴、希望条件、面談内容、担当CA
求人企業から求人を預かる 企業情報、募集職種、応募条件、担当RA
求職者を企業に推薦する 求職者と応募求人の組み合わせ、推薦日
選考状況を更新する 応募先ごとの選考段階、次の対応、辞退理由
成約・入社を確認する 成約日、入社日、紹介手数料

これらのつながりを図にすると、次のようになります。ポイントは、求職者と求人の組み合わせ(応募)ごとに選考を記録することです。一人の求職者が複数の求人に応募しても、応募先ごとに進み具合と辞退・不合格の理由を残せます。

求職者と求人企業の求人を「応募・選考」で結び付け、応募ごとに推薦から入社までの段階を管理する関係図

HubSpotでは、こうした情報を管理する単位を「オブジェクト」と呼びます。人や企業などの標準の管理単位で足りない場合に、業務に合わせて独自の管理単位を追加する機能が「カスタムオブジェクト」です。例えば、求人情報を独立して管理したいときに利用を検討します。

求人を探す・推薦する・書類を作る作業には拡張機能とAIも活用する

情報をまとめた後は、「希望条件に合う求人を探す」「候補者と求人の組み合わせから選考の記録を作る」「書類を作る」といった現場の作業を使いやすく整えます。HubSpotの標準機能に加えて、ナウビレッジの拡張アプリやHubSpotのAIを組み合わせると、次のような作業をHubSpotの画面の中で進められます。

現場の作業 使える機能 できること
求職者に合う求人を探す/求人に合う求職者を探す Matching Extension 求職者から求人を、求人から求職者を、条件で両方向に検索。選んだ組み合わせから選考の記録(取引)をまとめて作成し、候補の概要をコピーしてメールやLINEで送れる
通いやすい求人・近くに住む求職者を探す MAP Extension 求職者や求人の住所・勤務地を地図に表示し、指定した半径の範囲で絞り込む。電車・車・徒歩・自転車の所要時間も確認でき、通勤のしやすさを踏まえた提案に使える
履歴書・求人票・契約書を作る PDF Extension HubSpotの情報をテンプレートに差し込み、PDF・Excel・Wordの書類をワンクリックで作成。作った書類は求職者や求人企業の記録に残る
受け取った履歴書を取り込む HubSpotのAI「Breeze」 履歴書の内容を読み取り、職歴や資格などを求職者の項目に自動で入力する仕組みを作れる。手入力の手間と入力漏れを減らせる

Matching Extension・MAP Extension・PDF Extensionは、HubSpot本体に追加するアプリです。BreezeなどHubSpotのAI機能は、使える範囲が契約するプランやHubSpotクレジットの条件で変わります。どの作業を標準機能で行い、どこに拡張機能やAIを使うかは、業務の流れに合わせて設計時に決めます。

HubSpotで集客から選考・成約、過去の登録者の掘り起こしまでをどう回すかは、HubSpotで人材紹介を回す全体像で、業務の流れに沿って詳しく説明しています。

人材紹介会社のHubSpot導入事例

ナウビレッジがHubSpotの導入を支援した人材紹介会社の事例を2つ紹介します。

株式会社ミギナナメウエ様:スプレッドシートからHubSpotへ。決定率140%UP
若手・第二新卒を中心に人材紹介を手がける同社(従業員150名)は、候補者・求人・企業・選考の情報をスプレッドシートで管理していましたが、データが増えるにつれて動作が重くなり、重複入力も起きていました。ナウビレッジは、候補者・求人・企業・選考を関連付けるデータの持ち方をHubSpot上で設計し、少人数での試行から全社へ段階的に広げました。CA1名当たりの決定人数は120%UP、決定率は140%UPとなり、選考段階や求人ごとのリードタイムも見えるようになりました。事例を読む

Blackbelt株式会社様:SalesforceからHubSpotへ移行し、二重管理を解消
ヘルスケア業界に特化した人材紹介会社の同社は、候補者情報の手入力と、Salesforceと別ツールでの二重管理に課題がありました。HubSpotへの移行にあわせて、業務の流れに合わせたCRMの設計と設定を支援し、手作業と二重管理をなくして、KPIをダッシュボードで見られるようにしました。事例を読む

今の専用システムを残すほうがよい場合もある

既存システムでマッチングや帳票・請求管理が問題なくできているなら、その仕組みを生かす方法もあります。例えば、紹介業務は今のシステムで続け、求職者への継続的な連絡や集客の分析にHubSpotを使う構成です。連携できる情報や費用を確かめ、全面移行する案と比較しましょう。

独自の外部連携が多い場合や、移行によって現場の操作が複雑になる場合は、移行の負担に見合う改善があるかを検証する必要があります。「今できていること」と「改善したいこと」を分けて整理すると、HubSpotに任せる業務を決めやすくなります。

ナウビレッジの導入支援と費用の相談

ナウビレッジでは、人材紹介会社の業務に合わせて、HubSpotの製品・プラン選定から設計・構築・運用まで支援しています。現在のシステム、利用人数、改善したい業務、移行する情報を伺い、必要な支援範囲を整理します。

人材紹介業でのプランの検討例は、人材紹介向けHubSpotの機能・料金プランも参考にしてください。

150社以上の人材企業の支援実績

システム選び、最適解を知らないまま進めていませんか。

ご相談の段階で、貴社に合うものをお伝えします。

無料で相談する

6.導入・移行で失敗しないための進め方

導入・移行を成功させるには、改善したい業務を決め、現場での試行とデータ移行の検証を終えてから本運用へ切り替えます。「使いにくい」で止めず、推薦履歴を探せない、二重入力が多い、拠点別の成約数を集計できないなど、改善する業務を挙げてください。

そのうえで、次の順に進めます。

  1. 要件を整理する:必須の業務と、あれば便利な機能を分ける。
  2. 同じ業務でデモを比較する:架空の求職者と複数求人を使い、登録・推薦・辞退・成約まで操作する。
  3. 移行対象を決める:求職者、企業、求人、選考履歴、添付資料、同意・配信停止情報を分けて確認する。
  4. 少量のデータで移行を試す:件数だけでなく、求人と選考の関連付け、重複、文字化け、権限を照合する。
  5. 切り替え条件を決める:旧システムへの入力停止日、差分移行、二重連絡を防ぐ方法、問題が起きた際の戻し方を決める。
  6. 運用後に見直す:入力負荷、対応漏れ、面談・推薦・成約の状況を確認し、設定と運用ルールを修正する。

CSVを取り込めることと、過去の活動履歴や関連付けまで移せることは別です。移行できない情報と保管方法を契約前に明らかにし、現場の担当者も試行に参加しましょう。

ナウビレッジの見解:人材紹介CRMで避けたい3つの失敗

ナウビレッジが人材紹介の支援で重視しているのは、システムを替える前に、入力と選考管理のルールをそろえることです。特に、次の状態を残したまま導入を進めることはお勧めしません。

  1. CAとRAが同じ情報を二重入力する:どの画面を正とするか、誰が更新するかを決めます。担当が変わっても同じ情報を参照できる仕組みにします。
  2. 応募先ごとに選考を管理していない:求職者の情報と、応募先ごとの推薦日・選考段階を分けて記録します。一人が複数社に応募しても、進捗を混同しないためです。
  3. 辞退・失注理由の定義がそろっていない:理由の選択肢と入力するタイミングをそろえ、担当者ごとの記録の違いで集計がぶれないようにします。

公開事例では、SalesforceからHubSpotへ移行し、二重管理や手作業を見直した取り組みを紹介しています。人材紹介会社のCRM移行事例:Blackbelt株式会社(2026年10月13日確認)。

7.人材紹介管理システム・CRMのよくある質問

無料プランや評判だけで決めず、自社の推薦・選考の流れを実現できるか、移行や運用に何が必要かを確認しましょう。

Q.人材紹介管理システムは無料で使えますか?

無料プランを持つ製品はあります。ただし、HubSpotの無料営業支援ツールは2ユーザーまで、Zoho Recruitの無料プランは有効求人1件など、利用範囲に制約があります。実際の運用で必要な求人・利用人数・自動化の条件を確認してください。出典:HubSpot料金(2026年10月13日確認)・Zoho Recruit料金(2026年10月7日確認)。

Q.評判はどう確かめればよいですか?

レビューサイトの点数だけでなく、同じ規模・同じCA/RA体制の会社の声と、デモで自社の推薦の流れを再現できたかを重視しましょう。投稿時期、利用プラン、評価された業務も確認すると、自社との違いを判断しやすくなります。候補者の登録から推薦、辞退、成約まで試し、現場の担当者にも操作を評価してもらってください。

Q.少人数の会社なら、安いシステムを選べばよいですか?

料金に加えて、毎日の入力・検索・推薦の操作を確認しましょう。少人数では、システム管理に使える時間も限られます。必要な機能が標準で使えるか、設定変更を自社で行えるか、困ったときのサポートがあるかを含めて判断します。

Q.HubSpotは人材紹介専用システムの代わりになりますか?

業務要件によります。求職者・求人・選考の管理方法を設計し、必要に応じて拡張機能を組み合わせることで検討できます。標準機能だけで対応する範囲と、追加契約・設定・開発が必要な範囲を確かめてから判断してください。専用システムを残して、集客や継続的な連絡の部分を連携する方法も検討対象です。

Q.Salesforceや既存の人材紹介システムから移行できますか?

移行先が受け入れられる形式でデータを取り出せるかが出発点です。求職者や企業の基本情報に加え、過去の選考履歴、添付資料、独自項目、データ同士の関連付けを確認してください。費用削減が目的でも、移行作業や外部連携の再設定を含む総額で判断する必要があります。

Q.導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

アカウントが発行されるまでの期間と、現場で運用を始められるまでの期間は異なります。要件整理、設定、データ移行、検証、研修、切り替えを含めて計画しましょう。部署や連携ツール、移行データが多いほど確認事項も増えるため、一律の期間では判断できません。

Q.個人情報を扱ううえで何を確認すべきですか?

閲覧・編集・出力の権限、操作履歴、認証方法、データの保存場所、バックアップ、退職者のアクセス停止、解約時のデータ返却・削除を確認します。製品の機能だけでなく、社内の取り扱いルールと契約条件が整合しているかを、情報管理の担当者と確かめてください。

あわせて、職業紹介事業者に備え付けが求められている帳簿(求人管理簿・求職管理簿・手数料管理簿)を、CRMの情報からどう作るかも決めておきます。求職管理簿には求職者の氏名・住所・生年月日・希望職種・求職受付年月日・求職の有効期間、手数料管理簿には手数料を支払う者・徴収年月日・種類・額・算出根拠などを記載します。これらを入力項目に含めておくと、別の台帳への二重入力を減らせます。記載事項と保存の方法は、最新の法令と管轄の労働局の案内で確認してください(東京労働局「職業紹介事業に関する留意点について」、2026-10-18確認)。

Q.導入効果は何で判断しますか?

入力や集計の時間だけでなく、対応漏れ、面談実施、推薦、成約までを確認します。求職者を集める費用が下がっても、成約につながらなければ改善の評価は十分ではありません。導入前後で定義と集計条件をそろえ、事業成果につながったかを判断しましょう。

8.自社の業務に合う人材紹介CRMを選ぶために

人材紹介CRMの比較では、製品の機能数よりも、求職者の登録から成約までを現場で無理なく運用できるかが大切です。必要な業務、利用人数、連携、移行範囲を整理し、同じ条件で機能と費用を比較しましょう。

ナウビレッジ株式会社は、人材紹介・人材派遣をはじめ人材業界の企業150社以上のマーケティングを支援してきました(2026年10月時点)。HubSpot Diamond Partnerとして、HubSpot導入に必要な業務要件・機能要件・システム要件の整理から構築・運用まで支援しています。人材紹介会社の支援例は、人材紹介会社のHubSpot導入事例でも確認できます。

既存CRMの活用や移行を検討している方は、現在のシステム、困っている業務、利用人数、残したい連携を整理してご相談ください。

Supervisorこの記事の監修者

髙山 博樹ナウビレッジ株式会社 取締役CGO

上場している建設総合コンサルティング会社を経て、創業初期のナウビレッジに参画。広告・SEO・Webサイトなど多様な集客手法と、CRM/SFA/MAの設計・運用に精通し、自社では年間250件のリードを獲得する体制を構築しました。HubSpot導入・構築支援サービスの責任者として、HubSpot Diamond Partnerの取得を牽引。「施策を増やす前に、仮説とその次の一手を仕込んでおく」を原則に、データ基盤の整備からコンテンツ設計までを一貫して担当しています。

プロフィールを見る

Contact

システム選び、最適解を知らないまま進めていませんか。

150社以上の人材企業を支援してきた実績をもとに、ご相談の段階で貴社に合うものをお伝えします。

  • 既存システムを変更したい
  • Excel管理を脱却したい
  • おすすめのシステムを知りたい

Contact

私たちに
ご相談ください。